妻は高校英語教師。

高校英語教師として働く妻の日常を書きます。

9月1日始業式。

さて、9月1日となった。始業式である。巷の小学校や中学校ではすでに授業が始まっているが、妻の勤める公立高校はのんびりと9月1日新学期スタートだ。 昔は始業式の日と言えば、クラスで長めのホームルームして(文化祭のこととか決めないといけない)、掃除…

調査書。

学校では、生徒一人一人の学習の記録、学校生活の記録のようなものが公文書として存在し、教員は各年度の分を記録しておかねばならない。この公文書は「指導要録」と呼ばれる。この指導要録、いつ使うのかというと、年度が終わって、次の年度の担任の先生に…

一冊の本。その②

「完全自殺マニュアル」なんていう本が届くとドキッとする。 当然ながら子供に見せたくはないが、先に子供が見てしまった。 さすがに娘はショックを受けたようだった(私も少なからずショックを受けた)。 「まさか、妻は死ぬつもりなのか?」と考えたくもな…

一冊の本。その①

先日、一冊の本が我が家に届いた。 それより前に、別の荷物が宅配便で自宅に届いた時、「他に本とか入ってなかった?」、と妻に聞かれて、「入ってなかったよ」、という会話があったので、きっとあの時聞かれた本が届いたのだろう、と思っていた。 届いた本…

高校英語教員の夏休み。

8月に入り、学校も夏休みを迎えたようだ。 とはいえ、毎日6時半に起き、7時45分には家を出る生活は変わらない。毎朝職員朝礼も8時30分から行われている模様。 お盆休みまでは、高校三年生向けの進学補習授業が毎日行われている。平たく言うと、大学受験向け…

業者との癒着。

修学旅行なんかは旅行会社とともに計画をするわけだが、旅行会社の選定は、役所ほど厳しくなく、かといって適当に決まるわけでもないようだ。 とにかく中途半端な決め方によって決まるとのこと。 毎年同じところへ修学旅行へ連れて行くのであれば、慣れた業…

保護者からの解放の仕方。

さて、学期末考査が終わり、保護者懇談会の期間に入ったようだ。高校三年生の担任をしている妻にとっては、非常に重要な懇談会ということで、準備に余念がない。 毎回懇談会の期間中に起こること、それは離してくれない保護者の出現だ。懇談のスケジュールで…

現職教員の凄さ。

この1週間自分の仕事のことで悩んでいたことが、妻の助言で一瞬で消え去った。 基本的に自分の仕事の話はあまり家では出さないようにしていたが、悩んでいるのをどうやら見抜かれていた。 いち早く異変を察知し、それが何なのか分析し、的確な声かけを実行、…

三浦春馬。

先日、インターネットニュースで俳優の三浦春馬さんが亡くなったというのを見て、びっくりした。 妻も娘も三浦春馬さんのファンで、ちょうど亡くなる前日の晩御飯時に、妻は「三浦春馬になら騙されてもよいわ」なんてことを言っていたとこだ。 ニュースを読…

職員室での他愛もない会話。

期末考査期間がはじまり、午後はいつもより少し余裕が出るのだろう。生徒が学校にいないので、心にもゆとりができるのだと思う。職員室で他愛もない会話がされていたようだ。 テーマは、「自分の娘と結婚させるなら、クラスの誰をすすめるか」らしい。不謹慎…

期末テスト。

今日から期末テスト。テスト期間は4日間ほどあるようだ。それが終われば、採点、成績処理、保護者懇談会、で夏休み。 定期考査はスケジュール中のどの日に自分の担当科目が試験になるか、でその直前の週末の過ごし方がずいぶん変わる。今回は初日の今日が妻…

妻、大病を患う。

先日の投稿で、妻は大病を患い病気休暇を取得したことがあると書いた。今日はそのことについて。 ちょうど5年と6か月前、2015年の1月新年早々、妻に乳がんが見つかった。いつもは人間ドックを夏休み中にするところ、予約が取れず、延びに延びて1月の冬休み中…

教員とは卒業生を送り出してこそなんぼ、の世界なのか?

妻は高校教師になって20年。この間に何回高校3年生の担任となり、何回卒業生を送り出したか、をよく気にする。 「自分はまだ20年で3回しか卒業生出してないし…」 これが口癖である。 綺麗にサイクルをまわせば、高校1年担任 → 2年担任 → 3年担任 → 1年担任 →…

娘の涙の意味。

昨年度末、妻が教員を辞めると言い出した。現在の勤務校に異動してからずっと口癖のように「辞める」「辞める」と言っていたので大して驚きはしなかった。同僚教員には恵まれているにもかかわらず、管理職との折り合いが悪く、また教員に対する世論によるバ…

仕事の結果はすぐには表れない。

今朝早くに妻のもとにLINEメッセージが届く。元教え子で現在大学4年生の子からだ。どうやら高校生の時から夢だった誰もが知るような大手証券会社への就職が決まり、来年度からは証券マンとして働くらしい。 話を聞くと、その子が高校三年生の時、センター試…

学校の管理職。

前にも書いたが私はかつて中学教師だった。20年以上前の話だが、当時の管理職(教頭と校長)は今から思えば非常によくできた方たちで、管理職の鏡のような人たちであったと思う。困難な時には自ら陣頭指揮をとって、的確な判断で私のような新米教師(当時)…

高校英語教師という仕事

昔は学校の先生と言えば、「へぇすごいねぇ」とか、「頭いいんだねぇ」とか、「夏休みが長くていいねぇ(実際にはそんなことはない)」とか、「給料いいんでしょ?」とか言われたものだが、今や教師なんていう職業はブラックの代名詞のように扱われている。…

コロナ禍の学校現場 ⑧

妻の勤務する高校ではまだコロナ禍の影響で、密を避けるような対策がとられているらしい。それまでは、昼休み等に開放されていた体育館が、どうやらコロナの関係で使えないらしい。クラブ活動は再開しているのに変なルール。 同じくそのことを変なルールだと…

今日はやたらといじめの記事が目立つ

今日は妻のことではなく自分の話。 今日は、特に学校でのいじめのニュース記事が目立つ。 宝塚であった中学2年生のいじめ自殺の件で、市の再調査委員会がいじめ25件を認めたとする報告書を提出したとのこと。 そんなニュースページを見ていると、以下のよう…

コロナ禍の学校現場 ⑦

妻のクラスの子が亡くなった翌日、週末ではあったが、学校では同級生達にどのように報告するかが話あわれたようだった。学校としては嘘はつきたくないし、つけない、とはいえ、はっきりと事実を伝えるとショックを受ける生徒たちも出てくるだろうということ…

コロナ禍の学校現場 ⑥

普段、妻は学校での出来事をよく私に話してくれる。クラスの生徒のこと、同僚のこと、管理職のこと、授業のこと、とにかくよく学校の話をする。私に話すことで心のバランスをとっているのだと思う。 なので、私は結構なんでも妻の仕事のことは知っていると思…

コロナ禍の学校現場 ⑤

6月から分散登校のかたちで再スタートをきった学校。二週目からはいよいよ全員一斉登校となる。 さぁ、始まるぞ、という時に、妻のクラスに事件が起きた。 妻が出勤して間もなくすると、妻からLINEメッセージが届いた。 「今日、帰り遅くなる。」 「クラスの…

コロナ禍の学校現場 ④

緊急事態宣言も解かれ、妻の勤める学校では、6月からいよいよ生徒たちが登校してくることとなった。しばらくは分散登校ということで、担任クラスを2グループに分け、午前登校組と午後登校組になるとのこと。午前と午後の昼休みの時間帯に担任教員が生徒の机…

コロナ禍の学校現場 ③

そんなこんなで始まったオンライン・ショートホームルームとオンライン個人面談。 妻は家からウェブカメラを通して、インターネットの向こう側の生徒たちに話しかけている。 しばらくすると、わんわん泣く声が二階から聞こえてきた。一人の女子生徒と個人面…

コロナ禍の学校現場 ②

4月の緊急事態宣言を受け、学校現場では一斉にオンライン授業への移行を目指した。妻が勤務する公立高校も例外ではなく、教育委員会が旗振り役となって県内の高校で一斉にオンライン化を進めるべく、google suiteを契約。教員と生徒全員分のgoogle アカウン…

コロナ禍の学校現場 ①

2020年2月末に安倍総理が突然学校の休校要請を発表した。以降、学校現場では混乱が続いている模様… 以下のような流れで学校現場には休校が伝わってきたようだ。 総理による休校要請 → 一般市民(含学校教員)に報道で知らされる → 文部科学省から各自治体教…

zeidoroとは何か。

zeidoroとは、「税金泥棒」の省略形。 公立学校の教員は「税金泥棒」と揶揄されることが多く、それをあえて逆手に取り、こちらが揶揄して名付けた。 妻は、税金でお給料をいただいているわけだが、税金を払っていないわけではない。立派な納税者であるわけで…

高校英語教員の24時間

とはいえ、妻の24時間なので、一般化することは避けねばならない。 6時30分起床。と言っても自分では起きられないので、夫が毎朝起こす。 朝食後、子供のお弁当を作る。 8時出勤。8時20分~職員朝礼。8時30分には担任しているクラスの教室へ向かい、朝のショ…

ブログを書く動機と私の妻について

私の妻はどこにでもいるような一介の高校英語教師。すでに学校ではベテランの域に達しており、同僚はそろそろ学年主任や分掌部長になるような、そんなお年頃。 幼少期はいわゆるお利口さんで真面目な女の子だったらしい。地元で有名な進学校を卒業後、首都圏…