妻は高校英語教師。

高校英語教師として働く妻の日常を書きます。

コロナ禍の学校現場 ②

4月の緊急事態宣言を受け、学校現場では一斉にオンライン授業への移行を目指した。妻が勤務する公立高校も例外ではなく、教育委員会が旗振り役となって県内の高校で一斉にオンライン化を進めるべく、google suiteを契約。教員と生徒全員分のgoogle アカウントを取り、google classroomとgoogle meetを用いて早速朝のショートホームルームに利用すると高らかに宣言した。また、それぞれの学校のYou tubeチャンネルを作成し、自分の学校のチャンネルだけが見れるようにパスワード等も配布した。

 

この迅速な教育委員会の対応はよかったと思うが、それらのすばらしい機能を使いこなせるだけの力が学校現場にはなかった。

 

このコロナの一件が起きるずいぶん前から妻から聞いていた話。学校では教員に一台ラップトップPCが支給されている。有線LANで無線は使えない。このラップトップPCにUSBを挿すことは禁止。ウェブカメラもついていない。PCを家に持ち帰るのも禁止。私物のPCを学校に持ち込んでもいいが、LANに繋ぐことは禁止。

 

このような状態でいきなりオンライン授業をやれ、と言われて現場が対応できるわけがない。学校ではgoogle meetを用いて生徒との面談などできないので(ウェブカメラもないので)、結局妻は家で私物のPCを用いてクラスの生徒たちと面談したり、クラスのショートホームルームをしていた。オンラインでなくても、学校でプリントを作るなども実質できないので、家でほとんど作業をしている。

 

このコロナ禍にあってもなかなか教育現場のオンライン化が進まない、世間は言うが、このような状況で進むわけがない。学校ではなく、教員個人の持つ環境とノウハウでなんとかオンライン授業しているのだから。