妻は高校英語教師。

高校英語教師として働く妻の日常を書きます。

指定校推薦。

ご存知の人も多いと思いますが、大学入試には指定校推薦入試という種類のものがあります。願書を出せば、まず不合格になることはない、と言われている入試です。

 

各大学が指定する高校の生徒だけが出願できる。ただ、出願資格が厳しい場合が多く、募集人員も1,2名程度、成績が優秀でないと高校内での選考でまず通らない。例えば、「早稲田大学〇〇学部〇〇学科 1名 評定平均値4.3以上(英語は4.5以上あること)」なんていう形で募集が高校にやってくる。

 

夏休み前ぐらいからそのような募集要項が各大学から高校に送付され、夏休み中、高校の進路指導部の先生たちで、募集の届いた大学の一覧表を作成する。9月になったらその一覧表を生徒に公表する。

 

ただ、この作業は細心の注意が必要だ。ミスがあってはならない。校内選考までしたのに、校内選考で推薦することになった生徒が実は推薦条件を満たしていなかった、なんてことがあると、とんでもないことになる。あるいは、指定校推薦の募集要項が届いているのに、一覧表から漏れていた、なんてことも起こりうる。

 

校内で選ばれれば、もう大学を合格したも同然なので、生徒からすると受験せずに大学合格を決めれるというおいしい話である。ましてやAランクに属するような大学からの指定校推薦は、多くの生徒たちにとって魅力的だ。

 

そんなこともあり、9月になると生徒は指定校推薦一覧表と自分の評定平均とを見て、どこかにおいしい話はないか、と戦々恐々となる。

 

妻はそんな生徒たち、学校の様子が大嫌いだと言う。指定校推薦などなくなればよい、と。大学は何のためにそんな入試制度を続けているのだろうか、と。

 

確かに、なんでそんな制度があるのだろうか。私にはわからない…